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初版公開:2013年1月5日


【014】馬鹿ほど愛しい   作:ミルメコレオ

☆=5  ☆☆=9  ☆☆☆=6  合計=41

☆☆(フミん)
(逆行)
(イサリ)
(乃響じゅん。)
☆☆(SB)
☆☆(ラクダ)
☆☆(<無記名>
☆☆(<無記名>

☆☆☆
登場人物の不器用さがすべて愛しい。タイトル通りです。
全体的にオレンジ色。たぶんリザードンのせい。黒いけど。
悲しみの匂いが散りばめられてるけど、先へ行くための灯は点されている。きっとガオーのお兄ちゃんとリザードンは時折彼女の方を振り返りながら、不器用にその道を進んでいくのでしょう。
☆3つ!!
◆朱烏

☆☆
マトマが食いたくなる話。ツンデレ。二人の主人公が語るあの人はもういないけれど、それでもマトマは毎年実るし、彼等の生と生活は続いていく。マトマというアイテムを使ったところが非常によかったと思う。
ただ、物語の全体的があるうちの一部だけ切り出して終わってしまたような感があった。火山島の訪問の件は共通して話題に出し、語りに関しても一人と一匹の交互でもう何往復してみてもよかったのではないか。
◆No.017

☆☆☆
うまい下手とか技術とか、ほんとそういうの関係なしに好き。一番好き。素敵。
こうね、互いに思い合うポケモンと人っていいよね!胸がぎゅっと締め付けられる。泣きたくなる。いいよね!
オチビはもちろん、ガオーのお兄ちゃんもいいよね。
オチビと女の子、オチビとガオーのお兄ちゃん、ガオーのお兄ちゃんと女の子、の三角関係っていうと語弊があるけど、この三つの関係がなんかもう切ない。ぎゅうっと抱きしめたい。
一人と一匹を繋ぐ女の子はもういないんだけど、でもふたりを繋ぐのはもういない彼女なんだよなあ。残された彼らの様子が、なんかもうね。大切な存在を失って、まだ心にぽっかり穴が空いた状態で。あああもう伝わってくる喪失感はんぱない。
それに、オチビのためにマトマをいっぱい植えようと考えるあたりとか、さりげないんだけど読み返すと切ないというか。ああなんて言ったらいいんだろう。ひとつひとつのちょっとしたことがすごく切ないし、胸を締め付ける。悲しさが募っていく。
欲を言えばもうちょっと詳しく書き込んであったらいいなあと思うけど、その半面このくらいがちょうどいいのかなあとも思ったり。
なんていうかもう、本当に馬鹿ほど愛しい。
◆砂糖水

☆☆☆
 面白い! 特に地の文の持っていき方が半端じゃなく上手い。読後感も爽やか。間の取り方もよくわかっていらっしゃる。
 お題との関わりが薄すぎるかな、とも思いましたが、それ以外に欠点の一つも見つかりません。
 世界観の形成も丁寧。短くまとまっているのも好印象。
 素晴らしいです。
◆利根川 泰造

☆☆
こういう雰囲気好きです。
トレーナーとポケモンで言葉は伝わらないけど、他の方法でコミュニケーションが取れている。
周りから見たら羨ましい理想のパートナーになりそうです。
◆穂風奏

☆☆☆
 この作品が好きすぎて、困った。作品全体から流れる雰囲気が好きすぎて、細かく指摘するのが難しい。それでも、個人的にこの作品のこの世界観で二次創作してみたいなと思いました。
 もしかしたらこうなんじゃないかなと思わせる隙間があるのに、その隙間も作品の魅力になっているというような作品で、読んだ後は悶えてしまった。
 すごくストライクな作品はひさしぶりに読ませてもらいました。ありがとうございます。
◆西条流月

☆☆☆
 今回のエントリー作品の中では、異例とも言える程短い作品。……ですが、個人的にはドンピシャリでしたね。雰囲気後味共に文句なしに好きです! 作者の方にはありがとう御座います。
 ストーリーは単純。舞台設定も多少は独自性があるものの、取り立てて目立つようなものは無く。はっきり言ってしまえば見るべき点を見つける方が難しいとすら評する事も出来るのですが、兎に角抜群に雰囲気が良かった。敢えて飾り気のない、真っ直ぐな表現や言葉。キャラクター達の個性がこれほどまでに力強く作品を彩る事が出来るのに、改めて驚かされました。下手に百言を持って語るより、このしみじみとした心の交流は、どれだけ破壊力があるのか分かりません。
 作品としては、そう語るべき場所は多くありません。使われている表現はありきたりですし、描写もぶっちゃけ物足りない。……でも間違いなく、今回の企画で最も心を動かされた作品です。何時かこう言うものを書けるようになりたいものだなぁと……。
◆クーウィ

☆☆
ストーリーとして真新しさを感じることはありませんが、それを補って余りある筆致でした。人間には感知しきれないけれど、ポケモンはポケモンなりのことを考えていてちゃんと心は届いている。オチビはガオーのお兄ちゃんの心に気付いているけれど、態度に示さない、いいえ素直に示せないだけ。こういう作品、いいなぁと思いながら拝読いたしました。
物語の中心が「俺」から「オレ」へとかわったところで視点が切り替わっているのに一瞬気付きませんでしたが、それ以外によくない意味で気になった点はありませんでした。
「ガオーのお兄ちゃん」「オチビ」という呼び名が好きです。「堪らなくなって」からのオチビが吼えるシーンは、初読から時間が経った今なお脳裏をよぎることがあるくらいに印象深いですよ!
◆小樽ミオ


なんらかの事故か病気にあってしまい、大切な人を失ったポケモンとその幼馴染のお話、といったところでしょうか。
抽象的にしてぼかされているせいか、悲壮感までぼやかされてしまって、大切なことが伝わってこなかったようにも思えます。
時間の流れの残酷さに悲しみを感じつつも、それを乗り越えてゆく、という話の流れに置いては、致命傷にも近かった印象があります。

マトマの実を食べるシーンでも、味の表現がそっけなかったかな。もっと書き込めると思うので、良い感じに肉付けをしていければいいと思います。
◆リング

☆☆☆
書き手側から見た小説は、とかく長くすることが尊ばれる風潮にあります。実際、説明や描写を丁寧に盛り込んでいけば、必然的にストーリーは長くなるものです。ですが、立場を変えて読み手として作品に触れたときに、長いことが即ち素晴らしいことではないというのは誰しも感じていることでしょう。この話は4,000字程度の短篇ですが、ほろ苦い寂寥感と、その中でも輝く一筋の希望が明確に込められた、まさしく完成された作品です。それでも明日は来る、という主人公の言葉がひどく胸を打ちました。ごく短いフレーズで読者の心に永遠の「引っ掛かり」(腑に落ちない、という意味ではありません。ことあるごとに思い出す、というニュアンスです)を残す。常々思います、小説とはこうでなければならないと。やたらと長い自称短篇を書いている身としてただ反省するとともに、こうありたいと思う明確なロールモデルに久しぶりに出会えた、そんな感想を抱きました。
◆586

☆☆
忘れ形見というところ。
黒リズ通して、トレーナーの思い出を語るお話。
物語としての形はどうかと思うけど、お話という形ならありだと思う。
◆きとら

(作者票)
締切ギリギリで投稿したので、いくつか穴のある内容となっておりますが……楽しんでいただけたら嬉しいです。どんな喪失感を抱えて、自分の心の時が止まっても、世界の時間は全てに平等に進むんです。ということを、一番知っているのは酪農家さんや農家さん。だって野菜は日々育っているから。入れられませんでしたが「農家はスゲェんだよ!」と主人公に言わせたかったです……
◆ミルメコレオ